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美しく老いる

誰しも、老いるという年齢期到来においては、美男も美女も、地位肩書きも物質的財産の多寡も、全ては過去のこととして置いて、およそ同じスタートラインに立つことになります。

ああ、私はかつてこうだったのに・・これだけ金も名声も得たのに・・あんなに綺麗だったのに・・全ては過去の産物。
そのスタートラインを境に、その先を若々しく輝いて生きる人は、何時も笑顔を絶やさずはつらつとして、何事にも囚われず、心軽く感謝の念をもって生きている人。

おそらくそれは、無形なる価値の存在を軸として、無垢なる心で自分の絵を描いてきた人。その描かれた絵が、まるで戦渦を思わすような殴り描きされたようなものか、それとも、子供の頃と変わらぬ希望に満ちた清々しいものなのか。

私もあなたも、老いのスタートラインに立った先に見る風景は、これまでの生き様の延長。不平不満、地団駄踏んでも、後生大事な金庫もビルも、持っては行けない。想い出は軽く、胸懐に住み着き、さらに老いても心穏やかに。

人生の最期は、その都度形を変えて、時に傷んだ心を包んでくれた風呂敷を、そっと叩いて丁寧に畳み、振り返る人生に一礼するのがよろしいかと。

相談Dr.Next